チョコレート

2023年02月05日 |カテゴリー「生活習慣

valentinesday_itachoco2
季節柄、あちこちにチョコレートの商品が並んでいますね。
今回はチョコレートについてお話したいと思います。

(間食・チョコレートを食べることをおすすめするお話ではありません。)
fruit_cacao_kakao
チョコレートは、
アオギリ科の熱帯植物カカオの種子(カカオ豆)が主な原料です。
カカオ豆を発酵、焙炒してすりつぶすとカカオマスになります。
カカオマス、砂糖、油脂(カカオ豆の油脂成分のココアバター)、牛乳、香料などを混ぜて練り固めるとチョコレートの完成です。

チョコレートに特徴的な栄養成分

チョコレートには、たんぱく質、脂質、糖質、食物繊維、ミネラル類、カカオポリフェノール、テオブロミンが含まれています。

そのなかで、今回はチョコレートに特徴的な「カカオポリフェノール」と「テオブロミン」に注目してみたいと思います。

カカオポリフェノール

カカオポリフェノールはカカオ豆に含まれるポリフェノールで、渋味成分です。
カカオポリフェノールに含まれる化合物は、
エピカテキンやカテキン、プロシアニジン類(エピカテキンやカテキンがいくつか結合したもの)があります。
カテキンは、緑茶にも含まれています。
抗酸化作用があり、生活習慣病予防に有効とされています。
動脈硬化の予防や心血管疾患のリスク低減などの研究成果は得られつつありますが、
ヒトへの信頼できる根拠は得られていないので、今後の研究に期待しましょう。

テオブロミン

テオブロミンは、苦味成分のひとつです。
テオブロミンはカカオ豆中に総重量の約1~3%含まれるだけでなく、
チョコレートにも約0.2~1%含まれ、高カカオ分のチョコレートにより多く含まれます。
テオブロミンは、自然界ではほぼカカオ豆のみに含まれます。

テオブロミンには興奮作用があり、疲労回復に役立つとされていますが、
カフェインと比べると興奮作用は弱いです。
なお、チョコレートにはカフェインも少量含まれています。
また、気管支拡張薬として使われる医薬品のテオフィリンと構造が似ており、
気管支拡張や利尿作用があるといわれています。

高カカオチョコと色々比べてみると

高カカオのチョコレートは健康によいと巷で聞きますが、実際はどうなのでしょうか。

某メーカーのミルクチョコレートと高カカオ(カカオ72%)チョコレートの
原材料と栄養成分を比べてみましょう。

ミルクチョコレートの原材料と栄養成分

原材料名
砂糖(外国製造)、カカオマス、全粉乳、ココアバター/レシチン、香料、(一部に乳成分・大豆を含む

1枚(50g)あたり
エネルギー 283kcal
たんぱく質 3.8g
脂質 18.4g
炭水化物 26.7g
 ー糖質 24.5g
 ー食物繊維 2.2g
食塩相当量 0.065g
カカオポリフェノール 343mg

高カカオ(カカオ72%)チョコレートの原材料と栄養成分

原材料名
カカオマス(国内製造、外国製造)、砂糖、ココアパウダー、ココアバター/乳化剤、香料、(一部に乳成分・大豆を含む)

10枚(50g)あたり
エネルギー 280kcal
たんぱく質 5.0g
脂質 20.0g
炭水化物 22.0g
 ー糖質 16.0g
 ー食物繊維 6.0g
食塩相当量 0g
カカオポリフェノール 1270mg
原材料名を見てみると、ミルクチョコレートは1番最初に砂糖と書かれています。
これは、原材料中に砂糖が一番多く含まれるということです。

一方、高カカオ(カカオ72%)チョコレートは、1番最初にカカオマス、2番目に砂糖と書かれています。
原材料の中で一番多く含まれるのがカカオマス、2番目に多く含まれるのが砂糖ということです。
栄養成分の糖質の項目を見てみても、ミルクチョコレートは1枚(50g)あたり糖質 24.5g、高カカオ(カカオ72%)チョコレートは50gあたり16.0gと、
ミルクチョコレートと比べて高カカオ(カカオ72%)チョコレートのほうが糖質が少ないことが分かります。

高カカオ(カカオ72%)チョコレートは、意外と食物繊維も多く含まれているようですね。

しかし、脂質の部分見てみると、ミルクチョコレートは1枚(50g)あたり18.4g、高カカオ(カカオ72%)チョコレートは50gあたり20.0gと、
高カカオ(カカオ72%)チョコレートのほうが脂質は多く含まれていますね。

実は、チョコレートの原材料であるカカオマスには、ココアバターといわれる脂肪分が多く含まれています。
そのため、高カカオ(カカオ72%)チョコレートはカカオマスが多く入っているぶん、
脂質の量も多くなり、その分エネルギーが高くなります。

高カカオ(カカオ72%)チョコレートは、ミルクチョコレートと比べると、砂糖が少ないですが、脂質が多くてエネルギーが高いです。

チョコレートとせんべいを比べてみると

次に、高カカオ(カカオ72%)チョコレートとお店でよく見かける某しょうゆせんべいを比べてみましょう。

比べやすいように、同じ50gでの栄養成分を見てみましょう。

しょうゆせんべい 50gあたり(およそ1個包装2枚入りを4つ分)
エネルギー 213kcal
たんぱく質 2.1g
脂質 4.7g
炭水化物 40.7g
食塩相当量 0.9g
です。

糖質の項目を見てみましょう。
(せんべいは炭水化物の表示しかないので、炭水化物量を糖質量とみなします)
高カカオ(カカオ72%)チョコレートは50gあたり16.0g、
しょうゆせんべいは40.7gです。
高カカオチョコレートのほうが、糖質は少ないですね。

次に、エネルギーの項目を見てみましょう。
高カカオ(カカオ72%)チョコレートは280kcal、
しょうゆせんべいはエネルギー 213kcalです。
しょうゆせんべいのほうが、エネルギー量は低いですね。
それは、せんべいのほうが主な原料がお米のため脂質の量が少なく、高カカオチョコレートにはカカオマス由来の脂質の量が多いためです。

糖質は1g約4kcalですが、脂質は1g約9kcalと、同じ量だと2倍以上のエネルギーの差があります。

それぞれの特徴を知って食べることが大切!

ミルクチョコレートと高カカオ(カカオ72%)チョコレートを比べてみると、
高カカオ(カカオ72%)チョコレートのほうがミルクチョコレートと比べて糖質(砂糖)が少ない点、
はっきりと効果があるという研究結果はないものの、カカオポリフェノールなどの健康効果が期待される点から、
同じチョコレートを食べるとしたら、ミルクチョコレートより高カカオ(カカオ72%)チョコレートの方がよさそうです。
最近のチョコレートは、口溶けをよくするために、植物油脂が入っているものも多く見かけます。

また血糖値の観点でみると、同じ量を食べた場合、しょうゆせんべいのほうが糖質量が多いため、血糖値は高カカオチョコレートのほうが血糖値は上がりにくいと推測されます。

しかし、高カカオになればなるほど脂質量は多くなり、エネルギー量は高くなります。
高カカオチョコレートを食べれば食べるほど摂取エネルギー・摂取した脂質量は多くなります。
たくさん高カカオチョコレートを食べたら、健康になれるわけではありません。
食べ過ぎには注意です。

また、血糖値を考慮する必要がない場合は、同じ量で比べると高カカオチョコレートよりせんべいのほうがエネルギー量は低いため、せんべいを選んだほうが良い場合もあります。
脂質の制限が必要な方も、脂質の少ないせんべいを選んだほうがよい場合もあります。
一方で、せんべいは塩分を含むので、塩分摂取を控える方にとっては控えたほうがよいこともあります。
食べる量によっても変わってきますよね。

食べ物にはそれぞれ特徴があります。
それらの特徴を知って食べることが大切ですね。

一般に、間食は1日200kcal以内が目安といわれていますが、
体調によって、制限が必要な方もおられるかと思います。
食べないほうがよい方もおられます。
ご自身の食べてよい量・内容が分からない方は、お気軽に主治医や管理栄養士にご相談くださいね。

(参考)
しょうゆせんべい1個包装2枚入り 52kcal 炭水化物9.9g 食塩相当量0.23g
高カカオチョコ 1個包装1片入り 28kcal 糖質1.6g 食塩相当量0g