脂肪肝、放置してませんか?

2022年11月09日 |カテゴリー「生活習慣

肝臓は、栄養代謝や解毒、胆汁分泌といった「肝心かなめ」の重要な働きを日々黙々とこなしています


「脂肪肝」と聞くとどんなイメージを抱きますか?

脂肪肝は食事を節制したらすぐ改善すると聞くから、本気になったらすぐ治せる、大丈夫!と放置していませんか。

脂肪肝は今は大人だけの病気ではありません。
子どもの肥満も増加傾向で、子どもの脂肪肝も増えているのが現状です。

脂肪肝ってどういう状態?

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肝臓は、成人では1200~1500gの重さがあり、人間の身体のなかで最も大きな臓器です。

さまざまな栄養代謝や解毒、胆汁分泌といった「化学工場」であるとともに、
栄養を蓄える「倉庫」の役割もあります。

摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ると、余分なエネルギーはグリコーゲンや中性脂肪につくり替えられ、身体に蓄えられます。
中性脂肪は内臓脂肪や皮下脂肪として蓄えられるほか、肝臓にも貯蔵されます。
肝臓にある肝細胞の30%以上に中性脂肪がたまると脂肪肝と診断されます。

いわゆる高級食材「フォアグラ」や「あんきも」の状態です。

脂肪肝の分類

脂肪肝は、
・アルコール性脂肪肝
・非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD、ナフルド)
と大きく2つに分かれます。

・アルコール性脂肪肝
アルコール性脂肪肝は、お酒の飲みすぎによって、
肝臓に中性脂肪が蓄積されるために起こります。
これは、アルコールが肝臓で分解されるときに中性脂肪が合成されやすくなるためです。
アルコール性脂肪肝では、そのまま飲酒を続けていると、アルコール性肝炎やアルコール性肝硬変へと進展します。

・非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD、ナフルド)
非アルコール性肝疾患では、
肥満や糖尿病によるインスリン抵抗性で脂肪肝になることがあります。

脂肪肝の初期には特に症状はありません。
腹部超音波検査で見つかることが多いです。
しかし、放っておくと深刻な疾患へと繋がる可能性があります。

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD、ナフルド)の場合は、
かつては「良性なので放っておいてよい」
とされていました。

しかし、最近の研究では、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD、ナフルド)の自然経過をみると、
5~15年のあいだに0~40%が非アルコール性脂肪性肝炎(NASH、ナッシュ)となり、
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH、ナッシュ)の5~20%が肝硬変となり、
肝硬変の0~15%に肝がんの発症がみられることがわかっています。

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD、ナフルド)や非アルコール性脂肪性肝炎(NASH、ナッシュ)には自覚症状がほとんどないため、
気づいた時には肝硬変、ということもありえます。

食事はどうしたらよいの?

アルコール性の脂肪肝断酒で短期間に改善が見込まれますが、
非アルコール性の場合は減量と運動が基本です。

食事の面では、

・ご飯・パン・麺類などの炭水化物(必要な量以上に食べ過ぎている場合)

・飽和脂肪酸を多く含む菓子や菓子パン

・甘い飲料や果物ジュース

を控え、

・魚介類

を積極的に摂ることで肝機能の改善が期待できます。

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運動は有酸素運動でも筋トレでもよいのですが、
体重減少を伴わなくても運動することで肝機能の改善がみられることもあります。

なお、肥満の人は脂肪肝になりやすいため減量が勧められますが、
過激なダイエットも脂肪肝の原因となることがあるため、注意が必要です。
肝臓から全身に中性脂肪を送り出す際にたんぱく質が必要になりますが
過度な食事制限などでたんぱく質が不足すると、その働きに支障をきたすため、肝臓に中性脂肪が過剰に溜まってしまい、脂肪肝になってしまうのです。

また、薬の使用が原因になることもあります。

脂肪肝を指摘され場合は、個人によって原因が異なるので、主治医にご相談くださいね。