管理栄養士だより

2023年10月22日 |カテゴリー「生活習慣

はじめまして。2019年9月より与田病院附属ふじと台クリニックへ着任しました。

糖尿病など生活習慣病の患者様とは、地域の拠点病院で食生活のサポートを行って以来の関わりです。

また、複数の食物アレルギーを持つ子の母であり、その経験から皆様にお手伝いできることもあるかと思います。

 

患者様一人ひとり、体格や病状、生活スタイルによって最適な食事は異なります。

患者様に寄り添い、より良い食生活へのサポートをいたします。

病院では白衣を着ております。お気軽にお声かけください。

栄養相談の流れ(クリック)

 

こちらのHPでは、食事に関するミニ知識を「管理栄養士だより」として更新していきますので、よろしくお願いいたします。

・栄養相談日

毎週 火曜日(9:00~13:00)、木曜日(9:00~13:00)


・予約の取り方

院長(与田紘一郎)外来では、生活習慣病(肥満・糖尿病・脂質異常症・高血圧・痛風・腎不全)やアレルギー(小児を含む)の診療を行っています。

院長(与田紘一郎)外来をインターネットまたは電話で予約して頂いた後に、電話で管理栄養士相談も合わせて希望される旨を予めご連絡ください。


2019年10月9日|カテゴリー「生活習慣
梨、柿、りんご、ぶどうにみかん。次々と旬の果物が出回る季節となりました。
みなさん、果物はお好きですか?
特に和歌山にお住まいの方は、特産品であるみかんや柿を食べる機会が多いかと思います。

果物には、ビタミンやミネラル、食物繊維、糖質が栄養として含まれ、脂質や塩分はほとんど含まれていません。
特に、ビタミンCなどのビタミンやカリウムなどのミネラルを補給することができます。

その一方で、糖質も多く含まれているので、食べる量には気を付けたほうが良い食品でもあります。
果物には約11%の糖質が含まれ、種類によって含まれるショ糖、果糖、ブドウ糖の割合が違います。
その中でも果物に多く含まれる果糖は血糖値を上げにくいのですが、多く摂り過ぎて身体の中で余ってくると中性脂肪(TG)に変わってしまいます。その結果、血中の中性脂肪の値が上昇したり、内臓脂肪が増えたりする可能性があります。 ですから、目安量を参考においしく食べて季節を感じてくださいね。

1日に食べる果物の目安量 

名称 重量(g) 糖質(g) 食物繊維(g) GI値
なし 200(1/2個程度) 20.8 1.8 32
かき 150(1個) 21.5 2.4 37
りんご 150(1/2個) 19.6 2.3 36
ぶどう 150(10~15粒〈マスカット、巨峰など〉、1房程度〈デラウェア〉) 22.8 0.8 50
みかん 200(中2個) 22.0 2.0 33
バナナ 100(中1本) 21.4 1.1 55
キウイフルーツ 150(中1個半) 16.5 3.8 35
パイナップル 150 17.8 2.3 65
糖尿病食事療法のための食品交換表では表2が果物にあたり、1単位(80kcal)が1日に食べる果物の目安量となります。
※缶詰やドライフルーツは糖質が高くビタミンの含有量も少ないため、生の果物の代わりにはなりません。
糖尿病の方には注意が必要です。(糖尿病食事療法のための食品交換表では、表2ではなくし好品の分類となります。)

★もっと上手に食べてみよう!さらに血糖を上げにくくする果物の食べ方

① 決められた量を一度に食べるより、2回に分けましょう。

② 柑橘類など酸味のある果物を選びましょう。 酸味のもととなる有機酸には、胃の中での停滞時間を長くする効果があり、食後の血糖を急激に上げにくくするといわれています。

③ みかんやりんごのような果物は、可能な範囲で房や皮ごと食べましょう。 房や皮の部分に多く含まれる食物繊維には、食物の消化吸収を遅らせて血糖値を上げにくくする効果があるといわれています。 逆に、ジュースは手軽に摂れますが、食物繊維が取り除かれていることが多く、血糖値は上がりやすくなります。

④ ぶどうのように糖質が多く、酸味や食物繊維の少ない果物は、食べすぎに注意しましょう。

★GI値ってなあに?

GI値とは、グリセミック・インデックスの略で、食事により上昇する血糖値の上がりやすさを数値化したものです。 ブドウ糖を摂取したときの血糖値上昇率を100として、相対的に表されます。
GI値が高い食品を摂ると血糖値が上昇し、体が「血糖が多い!」と判断します。すると、血糖値を調整するホルモンであるインスリンが過剰に分泌して、過剰な血糖は脂肪に変えられます。

逆に、GI値の低い食材を選べば、血糖値の上昇が緩やかなため、インスリンは正常に働きます。食べる量などにより実際の血糖値の上がり方は異なることもありますが、食材を選ぶ際の参考のひとつにしてみてくださいね。
分からないことや詳しいことをお聞きになりたい方は、医師や管理栄養士にお気軽にご相談ください。