みなさん、痛風という病気をご存知でしょうか。
今回は、痛風の原因と対策についてお話したいと思います。
痛風は高尿酸血症が原因に
痛風は、高尿酸血症によって関節などにたまった尿酸の結晶が悪さをします。
高尿酸血症とは、血液中に尿酸が7mg/dL以上になった状態のことをいいます。
高尿酸血症は、痛風や尿路結石の原因になります。
痛風の典型的な症状は、その名のとおり「風が吹いても痛い」といわれるほどの関節の激痛です。
痛みは主に足の親指の付け根部分に現れ、赤く腫れあがります。
男性に多い傾向だといわれています。
・尿酸が過剰につくられる
・排泄されにくくなる
と、尿酸の産生と排泄のバランスが崩れてしまいます。
そうすると、血液中の尿酸がどんどん増えてしまいます。
尿酸は、細胞の核酸(DNAやRNA)を構成するプリン体が分解されてつくられます。
つまり、プリン体を過剰に摂取すると代謝により尿酸が増え、
高尿酸血症や痛風を発症するリスクが高まります。
対策はどうしたらいいの?
尿酸値を下げるためには、
食べ過ぎ・飲み過ぎ・プリン体のとり過ぎの「3過ぎ」を防ごう!
肥満があると、血糖を下げるホルモン(インスリン)の効きが悪くなり、
尿酸の体外への排出低下を招くといわれています。
そのため、肥満の場合は肥満を改善することによって尿酸値の低下が期待できます。
体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で算出される値が25以上だと肥満です。
ただし、急激に体重を減らすのは身体にとっても尿酸値にとっても良くないので、徐々に減らしていきましょう。
一時しのぎで極端に食事を減らすのではなく、少しずつでも続けることが大切ですよ。
肥満のない方も、肥満にならないように食べ過ぎないことが大切です。
飲酒については、アルコール摂取量が多ければ多いほど、痛風発症のリスクが高くなります。
最近は「プリン体ゼロ」と書かれたアルコール飲料も売っていますね。
確かに、ビールはお酒の中ではプリン体が多く含まれており、プリン体ゼロの商品に置き換えたり、ビールの摂取量を減らしたりすることで
プリン体の摂取量を減らすことができます。
ただ、それなら大丈夫!と、プリン体ゼロのアルコール飲料をたくさん飲むのは
残念ながらおすすめできません。
アルコール自体にプリン体が含まれていなくても、
アルコールは代謝の過程で大量の尿酸を作り出し、尿酸の排泄も滞らせます。
あわせておつまみとして動物性食品の摂取が多くなることで、プリン体の摂取量が増えます。
さらに、飲酒は食欲を増進して肥満へとつながりやすくなるので、
適正量の飲酒にとどめることが大切です。
★1日の目安量
・日本酒なら1合
・ビールなら500mL
・ウイスキーダブルなら1杯(60mL)
までです。
上記はあくまで目安で、体格や性別、年齢によって個人差はあります。
週2日以上休肝日を設けることも大切ですよ!
まずは週1日からでもはじめてみませんか?
飲むのをやめるのはハードルが高い…という方は、
まず週1日だけノンアルコールに置き換えてみるのはどうでしょうか。
プリン体は食品に含まれています。
特に内臓類や魚介類に多く、過剰摂取は血中尿酸値を上昇させる原因となります。
肉類はプリン体の量は極めて多いわけではありませんが、中程度含みます。
現代の食生活だと肉類は食べ過ぎてしまう傾向にありますので、
肉食が多くならないようにすることもプリン体を減らすコツです。
食品100gあたりにプリン体が200mg以上含まれているものを高プリン体食品といいます。
痛風や高尿酸血症の治療を行けている方のプリン体の1日の摂取量は、400mg程度が推奨されています。
日々の食事でプリン体含有量が多い食材を摂っている方は、頻度を減らしたり、
比較的プリン体が少ない食材を選んだりと、プリン体の摂取量を減らすと良いですね。
- 極めて多い
(300mg~) - 鶏レバー、干物(マイワシ)、白子(イサキ、ふぐ、たら)、あんこう(肝酒蒸し)、太刀魚、健康食品(DNA/RNA、ビール酵母、クロレラ、スピルリナ、ローヤルゼリー)など
- 多い
(200~300mg) - 豚レバー、牛レバー、カツオ、マイワシ、大正エビ、オキアミ、干物(マアジ、サンマ)など
- 中程度
(100~200mg) - 肉(豚・牛・鶏)類の多くの部位や魚類など、ほうれんそう(芽)、ブロッコリースプラウト
- 少ない
(50~100mg) - 肉類の一部(豚、牛、羊)、魚類の一部、加工肉類など、ほうれんそう(葉)、カリフラワー
- 極めて少ない
(~50mg) - 野菜類全般、米などの穀類、卵(鶏・うずら)、乳製品、豆類、きのこ類、豆腐、加工食品など
気を付けないといけないのは、健康食品です。
・DNA/RNA
・ビール酵母
・クロレラ、
・スピルリナ
・ローヤルゼリー
などはプリン体を多く含みます。
健康のためのつもりで摂っているのに、それがかえって身体に悪さをしている場合があるので注意してくださいね。
尿酸を排泄しやすくするために、普段から水分を多く摂ることも大切です。
尿酸は1日に約700~800mg排泄されます。
そのうち約2/3は尿から、残りの1/3は便や汗から排泄されます。
つまり、摂取する水分を増やして尿量が増えると尿酸が身体からは排泄されやすくなります。
水やお茶で1日2Lが目安といわれています。
一気に飲むのではなく、こまめに飲んでくださいね。
ただし、心臓や腎臓の機能が下がっていて水分制限がある方は、主治医の指示に従ってくださいね。
ジュースなどソフトドリンクやアルコールは尿酸値を上げてしまう恐れがあるので、注意が必要です。
また、コーヒーや紅茶の飲み過ぎは水分を過剰に排出してしまう場合があるのでほどほどにしてくださいね。
また、尿のアルカリ化により尿酸が溶けやすくするといわれている野菜や海藻類を十分に摂ることを意識できるといいですね。
食事以外では運動、特に有酸素運動が効果的だといわれています。
肥満の解消も期待できますね。
具体的な食事内容をお聞きになりたい方は、主治医・管理栄養士にご相談くださいね。









