管理栄養士だより

はじめまして。2019年9月より与田病院附属ふじと台クリニックへ着任しました。

糖尿病など生活習慣病の患者様とは、地域の拠点病院で食生活のサポートを行って以来の関わりです。

また、複数の食物アレルギーを持つ子の母であり、その経験から皆様にお手伝いできることもあるかと思います。

 

患者様一人ひとり、体格や病状、生活スタイルによって最適な食事は異なります。

患者様に寄り添い、より良い食生活へのサポートをいたします。

病院では白衣を着ております。お気軽にお声かけください。

 

こちらのHPでは、食事に関するミニ知識を「管理栄養士だより」として更新していきますので、よろしくお願いいたします。

・栄養相談日

毎週 火曜日(9:00~13:00)、木曜日(9:00~13:00)


・予約の取り方

院長(与田紘一郎)外来では、生活習慣病(肥満・糖尿病・脂質異常症・高血圧・痛風・腎不全)やアレルギー(小児を含む)の診療を行っています。

院長(与田紘一郎)外来をインターネットまたは電話で予約して頂いた後に、電話で管理栄養士相談も合わせて希望される旨を予めご連絡ください。


2019年11月19日|カテゴリー「生活習慣

調味料にふくまれる塩分が、摂取の大半を占めます

・しょうゆは、ドバっと料理の上にかけるより、小皿などに入れて少しつけるほうが、かけ過ぎを防ぐことができます。

・しょうゆの代わりに減塩しょうゆやポン酢を使用すると、塩分を減らすことができます。

・おひたしなどにしょうゆをかけて食べる時は、食べる直前にかけてみましょう。
先にかけておくと野菜の水分が出てきて味が薄まってしまい、たくさんかけたくなります。
予め、野菜の水分をしっかり切っておくことも大切ですね。

・みそ汁は、野菜やきのこ、海藻など具沢山にして、ボリュームアップしてみましょう。

減塩の目標は・・・


日本人の食事摂取基準(2015年版)では、食塩は1日当たり成人男性8g未満、成人女性7g未満が望ましいとされています。

高血圧がある場合は、1日6g未満となります。


日本人の平均食塩摂取量は1日当たり男性12g、女性10gとされています。

高血圧がある方は、平均の半分程度まで塩分の摂取を減らす必要があります。

減塩を意識した食事にしないと、達成できません。



2019年11月11日|カテゴリー「生活習慣

前回、豆乳のお話をしました。

今回は前回の続きです。たまに質問される、豆乳と牛乳の違いについてお話したいと思います。

豆乳は大豆から作られます。牛乳はご存じの通り、牛のお乳で乳製品です。

豆乳も牛乳も、どちらもたんぱく質を豊富に含む食品です。


両者の一番大きな違いは、カルシウムの量

牛乳の最大の特徴はカルシウムを豊富に含み、またそれが吸収されやすい形だということです。

日本人はカルシウム摂取量が不足しがちであるといわれています。

コップ1杯(200ml)の牛乳には、成人が1日に必要とするカルシウム量の約3分の1が含まれています。

また、牛乳に含まれるたんぱく質の約80%を占めるカゼインは、カルシウムの吸収をよくするといわれています。

豆乳の原料である大豆も、比較的カルシウムを多く含む食品ですが、カルシウムの量で比べると、牛乳に軍配が上がります。

 

一方で、鉄分に関しては、牛乳よりも豆乳のほうが多く含みます。


コップ1杯(200ml)あたりの栄養量

エネルギー(kcal)

たんぱく質(g)

脂質(g)

炭水化物(g)

塩分(g)

カルシウム(mg)

鉄分(mg)

無調整豆乳

97

7.6

4.2

6.5

0

32

2.5

調整豆乳

134

6.7

7.6

10.1

0.2

65

2.5

普通牛乳

140

6.9

8.0

10.1

0.2

231

0.04

低脂肪乳

97

8.0

2.1

11.6

0.4

273

0.2


豆乳(大豆)特有の成分

大豆たんぱく質

血中コレステロールを下げ、血管をしなやかにし、動脈硬化を予防。また、血圧を下げる働きもあるといわれています。

 

レシチン(ホスファチジルコリン)

脂質の種類のひとつで、血管の壁にコレステロールが沈着するのを防ぎ、動脈硬化を防ぐといわれています。

また、大豆特有ではありませんが、脂質ではリノール酸を多く含みます。

リノール酸はコレステロール値を下げる効果があり、動脈硬化を予防します。


大豆サポニン

がんや老化の原因となる過酸化物質をつくらないように抑える効果があるといわれています。


 

大豆イソフラボン

女性ホルモンに似た作用をし、骨粗しょう症の予防や、コレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化を予防するといわれています。


以上のように、牛乳と豆乳は見た目は似ていますが、栄養成分は異なります。

2019年11月4日|カテゴリー「生活習慣

皆さんは豆乳をお飲みになりますか?

スーパーに行くと、迷ってしまうほど多くの種類の豆乳が売っていますよね。


今回は、お食事の話を伺っているとしばしば登場する「豆乳」について、お話したいと思います


 

豆乳は、大豆を水に浸してからすりつぶし、加熱後にろ過したものです。

原料である大豆は「畑の肉」といわれるほど、たんぱく質が豊富で、豆乳にも多く含まれます。

また、脂質も含み、消化吸収が良いといわれています。

また、大豆イソフラボンは、女性ホルモンであるエストロゲンと化学構造が似ているため、女性ホルモンのような作用があるといわれ、研究が進んでいます。

 

皆さんはひとくちに「豆乳」と言っても、3種類あることをご存じでしょうか?

豆乳は、日本農林規格(JAS規格)で「無調整豆乳」「調整豆乳」「豆乳飲料」に分類されます。


豆乳の分類

無調整豆乳
大豆固形分が8%以上のもの。何も加えられてない、豆乳そのもの。
調整豆乳
豆乳に植物油脂や砂糖類、食塩などを加えた飲料で、大豆固形分6%以上のもの。
豆乳飲料
調整豆乳に果汁、コーヒー、麦芽などを加え、大豆固形分が4%以上のもの。
無調整豆乳⇒調整豆乳⇒豆乳飲料の順で豆乳以外のものが多くなり、大豆固形分が少なくなります。
それに従い、栄養価も種類によって変わってきます。

各豆乳の栄養価は以下の通りです。

無調整豆乳・調整豆乳・豆乳飲料の栄養価(200mlあたり)

エネルギー(kcal)

たんぱく質(g)

脂質(g)

炭水化物(g)

塩分(g)

カルシウム(mg)

鉄分(mg)

無調整豆乳

97

7.6

4.2

6.5

0

32

2.5

調整豆乳

134

6.7

7.6

10.1

0.2

65

2.5

豆乳飲料(麦芽コーヒー)

126

4.6

4.6

16.4

0.2

42

0.6

 

(参考)普通牛乳

140

6.9

8.0

10.1

 0.2

231

0.04

※日本食品標準成分表2015年版(七訂)より、200ml210gで算出

一般的に、たんぱく質量は、無調整豆乳⇒調整豆乳⇒豆乳飲料の順に低くなっていきます。

大豆固形分が薄められていくからです。

逆に、無調整豆乳⇒調整豆乳⇒豆乳飲料の順に砂糖などの添加量が増えるため、炭水化物は含有量は多くなります。

調整豆乳は植物油脂を添加されており、脂質やエネルギーが他の種類と比べると高くなります。

また、調整豆乳や豆乳飲料は食塩が添加されているため、塩分が含まれます。



糖尿病食事療法のための食品交換表では、無調整豆乳は肉や魚、卵、大豆などたんぱく質を多く含む食品の仲間である「表3」になりますが、調整豆乳・豆乳飲料は「し好食品」の仲間になります。

 

おすすめは、砂糖や食塩などの入っていないシンプルな無調整豆乳です。

しかし、低糖質のものやカロリーを低くしてある商品も各メーカーから出ています。

上手く活用してくださいね。

豆乳は、メーカーや種類によって栄養成分にばらつきがあります。

お飲みになる場合は、商品の表示をご確認ください。

2019年10月9日|カテゴリー「生活習慣
梨、柿、りんご、ぶどうにみかん。次々と旬の果物が出回る季節となりました。
みなさん、果物はお好きですか?
特に和歌山にお住まいの方は、特産品であるみかんや柿を食べる機会が多いかと思います。

果物には、ビタミンやミネラル、食物繊維、糖質が栄養として含まれ、脂質や塩分はほとんど含まれていません。
特に、ビタミンCなどのビタミンやカリウムなどのミネラルを補給することができます。

その一方で、糖質も多く含まれているので、食べる量には気を付けたほうが良い食品でもあります。
果物には約11%の糖質が含まれ、種類によって含まれるショ糖、果糖、ブドウ糖の割合が違います。
その中でも果物に多く含まれる果糖は血糖値を上げにくいのですが、多く摂り過ぎて身体の中で余ってくると中性脂肪(TG)に変わってしまいます。その結果、血中の中性脂肪の値が上昇したり、内臓脂肪が増えたりする可能性があります。 ですから、目安量を参考においしく食べて季節を感じてくださいね。

1日に食べる果物の目安量 

名称 重量(g) 糖質(g) 食物繊維(g) GI値
なし 200(1/2個程度) 20.8 1.8 32
かき 150(1個) 21.5 2.4 37
りんご 150(1/2個) 19.6 2.3 36
ぶどう 150(10~15粒〈マスカット、巨峰など〉、1房程度〈デラウェア〉) 22.8 0.8 50
みかん 200(中2個) 22.0 2.0 33
バナナ 100(中1本) 21.4 1.1 55
キウイフルーツ 150(中1個半) 16.5 3.8 35
パイナップル 150 17.8 2.3 65
糖尿病食事療法のための食品交換表では表2が果物にあたり、1単位(80kcal)が1日に食べる果物の目安量となります。
※缶詰やドライフルーツは糖質が高くビタミンの含有量も少ないため、生の果物の代わりにはなりません。
糖尿病の方には注意が必要です。(糖尿病食事療法のための食品交換表では、表2ではなくし好品の分類となります。)

★もっと上手に食べてみよう!さらに血糖を上げにくくする果物の食べ方

① 決められた量を一度に食べるより、2回に分けましょう。

② 柑橘類など酸味のある果物を選びましょう。 酸味のもととなる有機酸には、胃の中での停滞時間を長くする効果があり、食後の血糖を急激に上げにくくするといわれています。

③ みかんやりんごのような果物は、可能な範囲で房や皮ごと食べましょう。 房や皮の部分に多く含まれる食物繊維には、食物の消化吸収を遅らせて血糖値を上げにくくする効果があるといわれています。 逆に、ジュースは手軽に摂れますが、食物繊維が取り除かれていることが多く、血糖値は上がりやすくなります。

④ ぶどうのように糖質が多く、酸味や食物繊維の少ない果物は、食べすぎに注意しましょう。

★GI値ってなあに?

GI値とは、グリセミック・インデックスの略で、食事により上昇する血糖値の上がりやすさを数値化したものです。 ブドウ糖を摂取したときの血糖値上昇率を100として、相対的に表されます。
GI値が高い食品を摂ると血糖値が上昇し、体が「血糖が多い!」と判断します。すると、血糖値を調整するホルモンであるインスリンが過剰に分泌して、過剰な血糖は脂肪に変えられます。

逆に、GI値の低い食材を選べば、血糖値の上昇が緩やかなため、インスリンは正常に働きます。食べる量などにより実際の血糖値の上がり方は異なることもありますが、食材を選ぶ際の参考のひとつにしてみてくださいね。
分からないことや詳しいことをお聞きになりたい方は、医師や管理栄養士にお気軽にご相談ください。